中国内陸部の湖北省武漢で新型コロナウイルスの感染が報告され、日本でも16日患者が報告されています。
当初武漢で発生した新型コロナウイルスの患者は59例と報道されていましたが、41例に修正され、今回、新たに日本国内で新型コロナウイルスに感染した人が報告され42例となっています。
中国・新型コロナウイルスの原因・症状・かかった日本人について、死亡した人がいるかをまとめました。
中国・新型コロナウイルス(新型肺炎)の原因は?
中国の国営メディアが1月9日発表した内容によると、患者から検出したウイルスを電子顕微鏡で確認したところ「コロナウイルスの形状を確認した」としています。
コロナウイルスは、風邪などのありふれた疾患から、犠牲者を出したSARSなどの深刻な病気までを引き起こすウイルスのことで、表面が太陽のコロナに似たイボイボがあることからそう呼ばれています。
専門家チームによる調査の結果、新型のコロナウイルスと判断されるとのことです。
中国当局が原因不明の肺炎の病原菌を特定するため調べたところ、2003年に感染が拡大した新型肺炎「SARS」や、重い肺炎などを引き起こす「MERS」、鳥インフルエンザの可能性を否定しています。
感染源と疑われている海産物市場は既に閉鎖され、ヒトからヒトへの感染は不明とのことです。
中国・新型コロナウイルス(新型肺炎)の症状は?
初期症状はパターンが決まっておらず、風邪やインフルエンザに似た兆候が現れるのは肺炎の後期だそうです。
コロナウイルスの初期症状
・下痢
・吐き気
・その他消化器系の異常
・頭痛
(一部ケース)
・動悸
・胸部圧迫感
肺炎の主な症状
・発熱
・全身倦怠感
・乾いた咳
・呼吸困難(入院患者など重症例)
新型のコロナウイルスはSARSほど致命的な病原性はないとのことですが、特効薬やワクチンの開発には数年かかる見込みです。
中国・新型コロナウイルス(新型肺炎)にかかった日本人について
日本人で初めて新型肺炎の感染確認されたのは、奈良県在住の60代日本人男性です。
この男性は、武漢からのツアー客を乗せたバスの運転手で、人から人への感染をした可能性が高いとみられます。
1月8日~11日に武漢からのツアー客31人を乗せ、各地の観光地に寄りながら大阪から東京方面に移動。
1月12~16日にも別の武漢からの客29人を乗せ、東京から大阪に移動したとのことです。
新型肺炎に感染した日本人の症状は?
1月14日 悪寒やせきなどの症状が出る
1月17日 奈良県内の医療機関を受診、検査で異常がみられずに経過観察
1月22日 関節痛を訴え、咳が悪化
1月25日 奈良県内の医療機関を再度受診、肺炎と診断され入院
検査の結果、28日に新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。
新型肺炎に感染した日本人の現在の状況は?
男性は現在も入院中(1月29日)で、症状は改善傾向にあるということです。
これまでの調査では、男性が運転していたツアーバスの乗客には明らかに肺炎などの症状があった人はいなかったそうです。
新型肺炎の感染が疑われる時にはどこに相談したらいい?コールセンターの番号
厚生労働省では、一般の人から相談や疑問を受け付ける電話相談窓口を設置し、受け付けを開始しています。
受付時間 午前9時~午後9時
主に武漢に渡航したり、肺炎患者と接触したりして発熱などの症状がある人を対象としています。
受付時間:午前9時~午後6時(土曜と休日を含む)
中国・新型コロナウイルス(新型肺炎) まとめ
SARSやMERSのように数は多くはないですが死亡する例が出ています。
今回、日本で報告された患者も海鮮市場に行っていないとのことなので、ヒトからヒトへの可能性はあるということになりますね。
しかし、ヒトからヒトへの感染性は高くなく家庭内や病院内での濃厚な接触といった限定的な環境では感染しうる可能性があると考えられています。
また、閉鎖された海鮮市場以外にも感染源があることも考えられます。
今後も注意をしていくことは必要です。
武漢から帰国した人は潜伏期間があるため、2週間程は健康状態をよく観察する必要があります
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